・最近総務に異動になったけど、何か良い本ないかな?
・ファシリティマネジメントに興味があるけど、仕事内容がわからない。
・会社におけるファシリティマネジメントの役割って何?
このような疑問に答えていきたいと思います!
・そもそもファシリティマネジメントとは?
・ファシリティマネジメントの勉強になるオススメの本 5選
・番外編 総務のオススメ本 2選
この記事を書いている私は、外資系の総務で10年以上の経験がある現役のファシリティマネージャーです。
そんな私がファシリティマネジメントの勉強になるオススメの本を紹介したいと思います!
ファシリティマネジメントについて詳しく知りたいという方は、以下の記事でわかりやすく説明していますので、あわせてご覧ください。
そもそもファシリティマネジメントとは?
ファシリティマネジメントとは英語で「Facility Management」と書きます。頭文字をとって「FM」と略されます。
「Facility」とは施設や設備を意味し、「Management」は管理と訳すことができます。
直訳すると「施設管理」「設備管理」といったところでしょうか。
よし!ファシリティマネジメント=施設管理ね!
と思いがちですが、狭義の意味では間違いではないですが、もっと広い意味をもっているので注意しましょう。
日本ファシリティマネジメント協会では、「企業・団体等が組織活動のために、施設とその環境を総合的に企画、管理、活用する経営活動」と定義しています。
なんだか一気にわかりにくくなりましたね···
これを少し簡単にすると、「不動産や施設の環境を良くしていくための取り組み」と言えるかなと思います。
経営活動という言葉が入っているのは、不動産や施設は支出金額が大きいこと、社員の働き方や生産性に大きな影響を与えることから、経営戦略上も重要なファクターとなります。
ですので、ファシリティマネジメントは経営戦略に沿った形で実践されるべきで、それ自体が経営活動の一部であるということです。
とはいうものの、「まだ難しいよー!」という意見もでそうなので、もっと簡単にイメージしやすく言うと「不動産や施設管理に重点をおいた総務の活動」という感じで理解してもらって大丈夫です!
外資系では総務部を「リアルエステート」(不動産)、「ファシリティ」(施設管理)、「ワークプレイス」(働く場)という部署名にしている場合や、これらを組み合わせて「リアルエステート&ファシリティ」や「リアルエステート&ワークプレイス」などと命名している会社も多く、総務が不動産や施設を中心に置いていることが良くわかります。
ファシリティマネジメントはアメリカ生まれの経営手法であり、難しそうと思うかもしれませんが、日本企業の総務でも戦略的に不動産や施設を管理されている企業も多数あります。
ファシリティマネジメントが難しそうに思える原因は、学術的に記述されていることが多く、一見すると「なんじゃこりゃ」と思ってしまうところかなと思います。
学んでみたり実践・経験してみるとそこまで難しいものではなく、あくまでも総務の延長上にあるものだとわかるはずです!
今回は、外資系企業でファシリティマネジメントを実践してきた私がオススメするファシリティマネジメントの本を紹介したいと思います!
ファシリティマネジメントの勉強になるオススメの本 5選
最近総務に異動になった人や、これから転職などでファシリティマネジメント業務を行っていく人など、すべての総務やファシリティマネジメントに関わる人にオススメの本を紹介していきたいと思います!
前述したようにファシリティマネジメントは総務の延長上にあるものであって、総務そのものでもあります。
今回ファシリティマネジメントの本を紹介をしていきますが、基本的に日本ファシリティマネジメント協会が関わっているオフィシャルな書籍をファシリティマネジメントの本として厳選しています。
ですので、「これ総務の本じゃん!」って思うかもしれませんが、その中身はファシリティマネジメントの考え方が詰まっているものである書籍と思っていただければと思います。
では紹介していきましょう!!
公式ガイド ファシリティマネジメント
ファシリティマネジャー資格試験の必須テキストになっている本でファシリティマネジメントのバイブルと言ってよいでしょう。
この本を読まずして、ファシリティマネジメントを語ることは許されないくらいの教科書的存在であり、買って間違いのない本です!
困ったときには辞書的に調べられるように索引がつけられており、わからない用語などをすぐに調べることができます。
アマゾンでもオフィス管理・OA部門のベストセラーになっており、ファシリティマネジメントを学ぶための最初の一冊にふさわしい本です。
最新4か年 認定ファシリティマネジャー資格試験問題集
認定ファシリティマネジャー資格試験の過去問4年分が収録されています。
もちろん学科試験だけでなく、論述試験の問題も収録された過去問集です。
認定ファシリティマネジャー資格試験を受験する方は、必ず過去問を解いて勉強するようにしましょう。
令和3(2021)年度から試験方式が変更になっていますので、なるべく最新の過去問を購入することをオススメします。
試験受験者にとってはこちらもまた必須書籍ですね!
新・第四の経営基盤 ー日本企業が今こそ挑戦すべきファシリティマネジメントー
2013年に発売された「第四の経営基盤―日本企業が見過ごしてきたファシリティマネジメント」の改訂版として2021年に発売されたのがこの本です。
公式ガイドファシリティマネジメントをベースとし、経営基盤としてのFMの位置付けや課題解決の考え方だけでなく、最新のトピックスであるISO やBCM、ウェルビーイングなどにも触れられおり、新しい時代に即した『FM入門書』として編集されています。
初級FM講座のテキストとしても使用されており、初心者に向けた、初心者が抱える疑問にわかりやすく応えていく入門書となっています。
公式ガイド ファシリティマネジメントに次ぐ教科書として、ファシリティマネジメントの理解を深めるために読んでおいて損はないでしょう。
総務の山田です。
この本は、主人公の山田君が本社移転プロジェクトの主担当に抜擢され、失敗や成功を繰り返しながらプロジェクトを進めていく物語を描いた本です。
実際に直面するであろう問題やその具体的な解決策を物語を通じて体験することができます。
この本を読むことで、プロジェクトマネジメントの手法を勉強することができますので、プロジェクトを初めて担当する方や、移転を控えている総務担当者の方にオススメの本です。
実例に学ぶ ファシリティ マネジメント (民間・大学編) (建築新講座テキスト)
施設の保有・維持管理(ファシリティ マネジメント)に困っている人のために、分かりやすい入門書として書籍化されたものです。
具体的な事例を通して,問題点の所在と解決方法と進め方を科学的な体系にまとめています。
2023年8月に発売された比較的新しい本ですので、ファシリティ マネジメントの理論と最新の実務を学びたい人は是非読んでみてください〜!
番外編 総務のオススメ本 2選
月刊総務の編集長だった豊田健一さんが提唱する戦略総務の考え方は、ファシリティマネジメントと共通する部分が多くあり、非常に勉強になります。
そこで、番外編として戦略総務の本についても少しだけ紹介をしておきます。
経営を強くする戦略総務
戦略的な総務担当者になるための視点を得ることができる本です。
「戦略総務」という言葉は聞きなれないかもしれませんが、この本では、全社に影響力を持つ総務だからこそ、会社を変えるために戦略的にやるべきであるという考え方を提唱しています。
戦略総務の実践事例として、4社の事例が紹介されており、非常に参考になる一冊です。
私もこの戦略総務の考え方には賛成で、そもそも「戦略なくして成功なし」だと思っていますし、ファシリティマネジメントの考え方にも似ているので非常に共感できました。
戦略総務 実践ハンドブック
こちらも戦略総務の本になりますが、より実践的なハンドブックとして発売されています。
コロナをきっかけに在宅勤務やテレワークが広がりましたが、「テレワークありき」の世界を軸として、総務がどのように戦略的に行動していくのかをまとめた一冊になります。
コロナ禍で出版された本ですので、従来の本よりもより時代背景を反映した内容になっていることが特徴です。
まとめ
この記事では、ファシリティマネジメントの勉強になるオススメの本とその番外編を紹介してきました。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
私自身は、本を読むことで開かれる世界もあると思っており、これらの本を通じて少しでもファシリティマネジメントのことを理解してもらえたらいいなと思います。
また総務初心者の方はこれをきっかけにファシリティマネジメントを勉強して、日々やりがいのある仕事に挑戦してもらえたら、私はすごく嬉しいです!
ファシリティマネジメントで人生が変わったよ!そんな人が1人でも増えてくれることを切に願っています。
総務として読んでおくべきおすすめ本 5選も紹介していますので、興味のある方は是非見てみてください~!