ファシリティマネジメントを推進したいけど、参考になる具体例はないかな?
実際にファシリティマネジメントを実践している会社の具体例を知りたい!
このような疑問に答えていきたいと思います!
■ファシリティマネジメントの具体例を確認する方法
■ファシリティマネジメントの具体例2選
この記事を書いている私は、外資系の総務で10年以上の経験がある現役のファシリティマネージャーです。
そんな私がファシリティマネジメントの具体例を確認する方法とその具体例2選について紹介したいと思います!
ファシリティマネジメントについて詳しく知りたいという方は、以下の記事でわかりやすく説明していますので、あわせてご覧ください!
ファシリティマネジメントの具体例を確認する方法
まずファシリティマネジメントの具体例3選について、ご紹介してきます。
もっとファシリティマネジメントの具体例を確認して参考にしたい、知識を増やして仕事に活かしたいという方は是非参考にしてもらえればと思います。
日本ファシリティマネジメント協会のHPで探してみる
日本ファシリティマネジメント協会では、日本ファシリティマネジメント大賞(JFMA賞)という表彰を毎年行っています。
これはFMの手法を取り入れ、優れた成果を上げている活動に対して表彰するものであり、優秀ファシリティマネジメント賞・技術賞・功績賞などがあります。
実はこの表彰された企業の取り組みが、第一回からアーカイブとしてHPで公開されています。
なんと受賞の際にプレゼンテーションで利用した資料がPDFで閲覧でき、非常に優れた具体例が確認できるのです!
マイクロソフトなど超有名企業の実践的なファシリティマネジメントの事例が無料で見られるのは非常にありがたいことですね!
是非HPで興味のある取り組みや会社の資料を読んで、参考にしてもらえればと思います。
ファシリティマネジメントフォーラムに参加してみる
毎年2月から3月にかけて、日本ファシリティマネジメント大会(ファシリティマネジメントフォーラム)が日本ファシリティマネジメント協会主催で開催されています。
前述した日本ファシリティマネジメント大賞の表彰や受賞者講演などもこのファシリティマネジメントフォーラムにて行われます。
国内外の企業及び団体で実践されたファシリティマネジメントの事例・技術・手法等に関する発表講演、シンポジウム、JFMA賞受賞者講演、調査研究部会報告、FM関連技術・サービス・製品の紹介等のプログラムで構成されています。
時間の合う場合には、講演などで優れた最近の具体例などを確認してみましょう。
本を読んでみる
次に本を読んでみることをオススメします。
日本ファシリティマネジメント協会はいくつかの本を出版しています。その中で具体的な事例を確認できるものもあります。
以下で、ファシリティマネジメントのおすすめ本を紹介していますので、興味のある方は見てみてもらえればと思います。
ファシリティマネジメントの具体例2選
今回、「経営を強くする戦略総務」という書籍とウェブサイトで公開されている内容を参考にしてファシリティマネジメントの具体例をご紹介したいと思います。
なぜ戦略総務なのか?と思う人もいると思いますが、ファシリティマネジメントは総務の延長上にあるものですので、戦略総務の考え方はファシリティマネジメントと共通する部分が多くあります。
その中でもオススメの具体例ということで、以下2社の事例を紹介させていただきます。
参考にしたウェブサイトは会社名の部分にリンクさせていますので、興味があれば飛んでみてください。
1.株式会社スクエアエニックス
ご存知の方も多いかと思いますが、株式会社スクエアエニックスは「ファイナルファンタジー」や「ドラゴンクエスト」などを手がけるゲーム会社です。
2012年9月に東新宿に移転(6フロア約9300坪)を実施した際に、コミュニケーションを活性化させる場づくりを目指し設計段階からかなり綿密にプランを練って実行したようです。
具体的には・・・
・オフィスの真ん中に内階段を設置することで、階を跨いだ動線を確保
・廊下にホワイトボードを設置し、オフィス全体をコミュニケーションの場として活用
・音、光、香りなどの環境にこだわったリフレッシュスペース
・社員食堂をコミュニケーションスペースとして活用
・人間の行動心理を考慮した机のレイアウト
社員は演者であり、輝くための舞台装置を用意するのが総務の仕事であるという考え方をもって「場作り」を進めていった結果、移転前よりも社員が明るくなり、笑顔が多くなったようです。
人間工学的な視点や行動心理学的な視点から、どのような『場』をつくることが生産性を高めるか、科学的に研究してオフィスづくりを実施した特徴的な事例ですね。
2.GMOインターネット株式会社
GMOインターネット株式会社はインターネット関連事業を行う東証プライム上場企業です。
2011年に「福利厚生施設拡充プロジェクト」が立ち上がり、総務を単なるコストセンター(利益を計上しない経費部門)ではなく、事業展開いく上で重要な戦略を進めていく部門の1つとして捉えることにしたようです。
総務で行う投資が経営戦略につながっていく重要なポジションであるという意識をもって取り組まれたようです。
このプロジェクトでは、以下のような福利厚生施設を拡充
・社員食堂を兼ねたコミュニケーションスペース(シナジーカフェ GMO Yours)
・託児所(キッズルーム GMO Bears)
・マッサージ&お昼寝スペース(マッサージ&おひるね GMO Bail Relax)
・おひるねスペース(GMO Siesta)
特に社員食堂では、厨房設備の設置ができないフロアという難しい状況の中で、全てケータリングで実施する方法を模索し、無料の社員食堂を実現した珍しい事例です。
また2015年にはコンシェルジュ・サービスを開始し、社員が平日の日中に済ませなければならない用事を引き受けることで、本来の仕事に集中できる環境を作り上げています。
コンシェルジュ・サービスが提供している具体的なサービスは
・出張のホテルや飛行機の手配
・時計の電池交換
・シャツやスーツのクリーニング
・飲み会などの飲食店の手配など
福利厚生という特性上、利用されなければ意味がないということで、利用率の調査を毎日確認し、利用促進に向けた取り組みを随時実施しているということで、データを分析してPDCAを回している優れた運営を行っています。
既成概念にとらわれず、現状を打破していこうという考え方で、他社では行われていない独自性のある取り組みを実施するために困難なこともあるようですが、委託会社やビル管理会社を巻き込み一緒に歩んでいく姿勢で取り組まれているのが特徴的です。
もっと戦略総務の詳細を知りたいという方は、「経営を強くする戦略総務」にてご確認いただければと思います。
まとめ
この記事では、ファシリティマネジメントの具体例を確認する方法とその具体例2選を紹介してきました!
最後まで読んでいただきありがとうございます。
私はファシリティマネジメントに出会って人生が変わりましたし、今はすごく幸せな人生を送っています。
これをきっかけにファシリティマネジメントを勉強して、日々やりがいのある仕事に挑戦してもらえたら、私はすごく嬉しいです!
ファシリティマネジメントで人生が変わったよ!そんな人が1人でも増えてくれることを切に願っています。