・ファシリティマネージャーってなに?
・ファシリティマネージャーの仕事内容がわからない
・ファシリティマネージャーって将来性あるの?
このような疑問に答えていきたいと思います!
・ファシリティマネージャーについて解説
・ファシリティマネージャーの仕事内容
・ファシリティマネジメントの将来性
・ファシリティマネージャーの年収・求人
・ファシリティマネージャーになるには
この記事を書いている私は、外資系の総務で10年以上の経験がある現役のファシリティマネージャーです。
そんな私が解説したいと思います!
そもそもファシリティマネージャーとは?
まずはじめに、そもそも「ファシリティマネジメント・ファシリティマネージャーとは何か」について解説していきたいと思います!
ファシリティマネジメントとは?
日本ファシリティマネジメント協会では、「企業・団体等が組織活動のために、施設とその環境を総合的に企画、管理、活用する経営活動」と定義しています。
このことから、施設とその環境に重きをおいて活動するということが理解できるかと思います。
施設は非常に高価なものかつ運営コストも膨大なものになり、適切な管理運営が求められます。
またその環境というものには、職場環境も含まれ、生産性の向上やクリエイティブなアイデア創出など企業の利益向上においても重要視されています。
興味のある方は、認定ファシリティマネジャー試験の教科書に指定されている「公式ガイドファシリティマネジメント」という書籍でファシリティマネジメントを体系的に学ぶことができますので、検討してみてもいいかもしれません。
ファシリティマネジメントについて、もっと詳しく知りたいという方は、以下にてわかりやすく解説していますので、ご覧いただければと思います。
ファシリティマネージャーとは?
ファシリティマネジメントを主体的に実施するのがファシリティマネージャーです。
ファシリティマネージャーは、企業や組織が保有する「ファシリティ」と呼ばれる、土地、建物、設備、備品などの資産を、経営戦略に基づいて総合的に管理する専門家です。
単に施設を維持管理するだけでなく、従業員の快適なワークスペースの提供、生産性向上、コスト削減、環境への配慮など、幅広い役割を担っています。
組織にもよりますが、総務部や施設管理部などに所属して活動していくのが一般的です。
ファシリティマネージャーの仕事内容は?仕事はきつい?
ファシリティマネージャーの仕事内容
ファシリティマネージャーの主な仕事内容は以下の通りです。
①ファシリティマネジメント計画の策定
経営戦略に基づき、ファシリティの目標を設定し、それを達成するための計画を策定します。
②施設の企画・設計
新しい施設の企画・設計段階から参画し、機能性や経済性、環境性能などを考慮した最適な施設づくりを推進します。
③施設の維持管理
建物の修繕や設備の更新、清掃などの日常的な維持管理を行います。
④空間のレイアウト
従業員の働きやすさや業務効率を考慮したオフィスを構築します。
⑤BCP(事業継続計画)の策定
災害やパンデミックなどの緊急事態が発生した場合でも、事業を継続するための計画を策定します。
⑥環境への配慮
省エネルギーやリサイクルなど、環境に配慮した施設運営を推進します。
⑦コスト管理
ファシリティにかかるコストを削減するための施策を検討・実行します。
⑧関係業者との調整
施設の維持管理や改修を行う業者との調整を行います。
⑨従業員へのサービス提供
施設に関する問い合わせ対応や各種サービス提供を行います。
こういった形で業務を羅列してしまうと圧倒されてしまう人もいるかと思いますが、ファシリティマネジメントは総務・施設管理の延長上にあるものであって、それを戦略的に行うことに重きをおいています。
ですので、学びながら実践していくことができる職業ですので、ご安心ください!!
ファシリティマネージャーの仕事はきつい?
ファシリティマネージャーの仕事は、責任が重く、様々な課題に対応する必要があるため、決して楽な仕事とは言えません。
しかし、やりがいも大きいため、やりがいと責任の両方を求める人にとっては魅力的な仕事と言えるでしょう!
ファシリティマネージャーの仕事の主な負担
それほど多くはありませんが、 突発的なトラブル対応や関係業者との調整などにより、長時間労働になることがあります。また工事や作業などは土日や夜間に実施することなどもあり、土日出勤などが定期的にある場合もあります。
施設の安全や快適性を維持する責任は重く、人によりますが精神的なストレスを感じる人もいるでしょう。
また関係者との調整や交渉が必要となる場面が多く、コミュニケーションや人間関係でストレスを感じることもあるかもしれません。
施設管理に関する幅広い専門知識が必要であり、特に建築関連、設備関連では専門用語が多く、理解できるようになるまで自分で調べたり勉強する必要があるので、慣れるまでは負担に感じることもあるかと思います。
限られた予算の中で施設を運営するため、コスト削減へのプレッシャーもありますし、関連する法令を遵守する必要があります。
他の仕事でもそうですが、責任とやりがいは表裏一体かと思いますので、楽しんで仕事ができるポジティブな人はどんな仕事でも成功できると思います!
ファシリティマネージャーの仕事のやりがい
企業や組織の活動を支える重要な役割を担っているという実感は、大きなやりがいとなります。
様々な業務に携わることで、幅広い知識と経験を積むことができ、問題や課題を解決し、施設をより良い状態にすることで、達成感を得ることができます。
また関係者と協力して目標を達成することで、人とのつながりを深めることができます。
そして、専門知識や経験を積むことで、キャリアアップを目指すことができます。
ファシリティマネージャーの仕事が自分に合っているかどうか
ファシリティマネージャーの仕事は、責任感があり、問題解決能力やコミュニケーション能力が高い人に向いています。また、常に新しい知識を学び続ける意欲も必要です。
自分に合っているかどうか不安な方は、まずはファシリティマネジメントについて深く学んでみることをお勧めします。その上で、自分に合うのかどうかを考えてみてはいかがでしょうか。
ファシリティマネジメントに関するオススメの書籍を以下で紹介していますので、興味のある方はチェックしてみてくださいー!
ファシリティマネージャーの仕事は、楽な仕事ではありませんが、やりがいも大きい仕事です。
自分の能力や性格に合っているかどうかをよく考えて、チャレンジすることを検討してみましょう!
ファシリティマネジメントの今後は?将来性はある?
ファシリティマネジメント業界の今後は?
ファシリティマネジメント業界は、今後も拡大していくことが予想されています。その主な理由としては、以下のようなことが考えられます。
・働き方改革
テレワークやフリーアドレス制などの導入により、オフィス空間のあり方が変化しており、ファシリティマネジメントの重要性が増している。
・BCP対策
地震や台風などの自然災害やパンデミックなどのリスクへの対策として、BCP策定の重要性が高まっており、ファシリティマネジメントの需要も増加している。
・SDGsへの取り組み
環境への配慮や持続可能性への意識が高まっていることから、環境に配慮したファシリティマネジメントの需要も増加している。
ファシリティマネージャーに将来性はあるの?
近年、企業や組織におけるファシリティマネジメントの重要性が高まっており、ファシリティマネージャーの需要も増加しています。
今後も、働き方改革などの社会変化に対応できる、高度なスキルを持つファシリティマネージャーが求められるでしょう。
ファシリティマネージャーの年収は?求人はある?
ファシリティマネージャーの年収は?
ファシリティマネージャーの年収は、経験、スキル、資格、勤務地、企業規模などによって大きく異なりますが、一般的には500万円〜700万円程度と言われています。
経験年数や専門知識、スキルが豊富なほど年収が高くなる傾向があり、あくまでも一般的なものですが、以下が具体的な年収例となります。
1~3年目: 300万円~400万円
4~6年目: 400万円~500万円
7~10年目: 500万円~600万円
10年以上: 600万円~700万円
しかし、転職市場では1000万円を超えるような求人もあり、非常に夢のある職業と言えるでしょう!!
ファシリティマネージャーの求人はある?
2023年の求人数は、2020年と比べて約1.5倍に増加していると言われており、今後も年平均5%程度で成長していくと予想されています。
求人増加の理由としては、先に述べたとおり、ファシリティマネジメント業界の市場が拡大しており、ファシリティマネージャーの需要も高まっているためです。
またアメリカ生まれのファシリティマネジメントですが、日本企業もファシリティマネジメントの重要性を認識し対応し始めており、これから益々需要が膨らんでいくと予想されます。
ファシリティマネージャーになるには?資格は必要?
ファシリティマネージャーになるには?
ファシリティマネージャーになるための確立された道はありません。
これは門戸が非常に広く、誰にでも可能性があるということになります。
新卒でファシリティマネジメントに関わる人というのは、非常に少ないため、基本的には中途採用で転職してファシリティマネジメントに関わり、ファシリティマネージャーになる人が多いように思います。
私の経験上、以下のような業界からの転職組が多い印象です。
・建築関係
・設備管理
・ビルメンテナンス業界
・ホテル業界
・総務経験者
しかし、これらに限らず色々な業種業界から転職されて活躍されている方も多数います。
また未経験でも始められるエントリーレベルの仕事も多数あるため、自分の経験が上記に当てはまらなかったとしても問題ではありません!
興味のある方は、転職サイトなどで「ファシリティマネジメント」「ファシリティマネージャー」や「総務」で検索して、求人の募集要項などを見てもらえればたくさんの未経験者でもOKの求人が見つかるかと思います。
もし学生さんで、ファシリティマネージャーを目指しているという方にアドバイスするとしたら、まずはゼネコンなどの建築関係で新卒入社することをオススメします。
やはり、ファシリティマネージャーでバックグラウンドに建築の知識があると、非常に活躍しやすい傾向があるためです。
ファシリティマネージャーに資格は必要?
ファシリティマネージャーに必須の資格はありません。
ただ資格を保有している方が、就職や転職に有利に働く場合があります。
また求人によっては、歓迎要件として資格を持っていることを重要視している場合もあります。
オススメの資格としては、日本語で受験できる唯一ファシリティマネジメント資格である認定ファシリティマネジャー試験です。
認定ファシリティマネジャー試験とは
ファシリティマネージャーとして、代表的な資格に「認定ファシリティマネジャー試験」があります。
認定ファシリティマネージャー(CFMJ)は、ファシリティマネジメントに関する唯一の資格です。
ファシリティマネジメントを深く学んでみたい方や、ファシリティマネジメント業界に就職や転職を目指している方は取得を検討してみましょう。
資格について詳しく以下のページで解説していますので、興味のある方は参考にしていただければと思います!
まとめ「ファシリティマネージャーとは?」
ファシリティマネージャーは、組織の施設を総合的に管理し、快適な空間づくりや業務効率化に貢献する職業です。
市場規模が拡大しており、今後もファシリティマネージャーの需要が高まっていくことが予想されます。
もし、今後ファシリティマネージャーを目指していきたいという方がいれば、まずはファシリティマネジメントについて学ぶことをオススメします。
認定ファシリティマネジャー試験の教科書に指定されている公式ガイドファシリティマネジメントという書籍が販売されており、ファシリティマネジメントを体系的に学ぶことができますので、検討してみてもいいかもしれません。
この記事では、「将来性もある注目業界!ファシリティマネージャーとは?」について解説してきました。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
総務の大学では、「ファシリティマネジメントのおすすめ本 7選」を紹介していますので、興味のある方は是非見ていただければと思います。
私自身は、ブログや本を読むことで開かれる世界もあると思っており、これらを通じて少しでも総務のことを理解してもらえたらいいなと思います。
また総務に興味のある方はこれをきっかけに総務を勉強して、日々やりがいのある仕事に挑戦してもらえたら、私はすごく嬉しいです!
総務で人生が変わったよ!そんな人が1人でも増えてくれることを切に願っています。