総務担当者必見!総務のアウトソーシング大手企業10選
「総務の仕事が多すぎて、コア業務に集中できない…」
「受付や郵便仕分けをアウトソーシングしたいが、どの会社に頼めばいいかわからない」
「外資系企業のように総務をまるごと外部委託したいが、費用感もイメージできない」
こうした悩みを抱える総務担当者の方は、非常に多いのではないでしょうか。
私は外資系企業で総務部門を15年以上担当してきた認定ファシリティマネジャーです。受付・メールルーム・施設管理など、さまざまな業務のアウトソーシング発注側マネージャーとして、複数の大手企業と実際に取引してきた経験があります。
この記事では、総務アウトソーシングの基本から料金体系、企業の選び方、そして実績のある大手企業10社を分野別に徹底解説します。この記事を読めば、自社に最適な委託先を見つけるための具体的な判断軸が身につきます。
総務アウトソーシングとは?
総務アウトソーシングとは、社内の総務部門が担っている業務の一部または全部を、専門の外部企業に委託することです。欧米企業では「FM(ファシリティマネジメント)アウトソーシング」として標準的に普及しており、日本でも大企業を中心に導入が加速しています。
委託できる主な総務業務
総務アウトソーシングで外部委託できる業務は多岐にわたります。主な例を挙げると以下のとおりです。
- 受付・来客対応:来訪者の案内、電話取次、入館管理
- メールルーム・郵便仕分け:社内便・外部郵便の仕分け・配送、宅配便管理
- 施設管理(FM):設備点検、修繕手配、清掃・セキュリティ管理
- 備品・消耗品管理:発注・在庫管理・配布業務
- 社内イベント・会議室運営:会議室の予約管理、設営・撤収
- BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング):給与計算、社保手続き、文書管理
アウトソーシングのメリット
総務アウトソーシングの最大のメリットは、社内リソースをコア業務へ集中できることです。人員削減・コスト最適化・専門性の向上も期待できます。また、人材採用難の現在において、「採用せずに業務品質を維持する」手段としても注目されています。
総務部門のアウトソーシングやFMについてより詳しく知りたい方は、ファシリティマネジメント企業ランキングも参考にしてください。
総務アウトソーシングの料金体系
アウトソーシングを検討するうえで、費用感は最大の関心事のひとつです。実際の料金体系を知ることで、社内コストとの比較・予算策定がしやすくなります。
主な料金体系の種類
| 料金体系 | 概要 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 人員常駐型(月額固定) | スタッフを何名常駐させるかで月額費用が決まる | 受付・メールルームなど常時対応が必要な業務 |
| 業務量連動型(従量課金) | 処理件数・時間数に応じて費用が変動する | 繁閑差が大きい業務 |
| 包括委託型(オールインワン) | FM全般をまるごと委託し、月額一括で管理 | 中〜大規模オフィスのFMアウトソーシング |
人員常駐型の費用目安
最も多い「人員常駐型」の場合、スタッフ1名あたりの月額費用は以下が目安です。
- 受付スタッフ(日勤のみ):30万〜50万円/月(1名)
- メールルームスタッフ:25万〜45万円/月(1名)
- 施設管理スタッフ:35万〜60万円/月(1名)
自社で同等のスタッフを雇用した場合の総人件費(給与・社保・採用費)と比較すると、コストが同等〜やや高い水準になることが多いですが、管理工数の削減や品質保証を考慮すると十分な投資対効果が得られます。
導入前に確認すべき費用項目
見積もりの際は、月額費用以外にも以下の費用が発生しないか確認しましょう。
- 初期費用・導入支援費
- 業務引継ぎ・研修費用
- システム・ツール使用料
- 繁忙期の追加スタッフ費用
- 契約解除時の違約金
アウトソーシング企業を選ぶポイント
数多くの企業の中から最適な委託先を選ぶために、押さえておくべき重要なポイントを解説します。
① 委託したい業務の専門性と実績
「受付業務」「メールルーム」「施設管理」では必要なノウハウがまったく異なります。委託したい業務領域に特化した実績を持つ企業を選ぶことが、品質確保の近道です。類似規模・業種での導入事例を必ず確認しましょう。
② 業務品質の担保方法(SLA・報告体制)
SLA(サービスレベル合意書)が明確に設定され、定期レポートや改善提案が提供される企業を選ぶことが重要です。委託後に「任せっぱなし」になると業務品質が低下するリスクがあります。月次報告や担当者との定期ミーティングがある企業は信頼性が高いと言えます。
③ 非常時・BCP対応の能力
受付や施設管理は、地震・感染症などの緊急事態でも継続が求められる業務です。BCP(事業継続計画)に対応したバックアップ体制や代替スタッフの手配力を持つ企業かどうかを確認しましょう。アウトソーシングの詳細な導入プロセスについては、総務アウトソーシングの導入ガイドも参考にしてください。
総務全般を委託できる大手企業【日本企業】
総務業務を包括的にアウトソーシングできる実績のある日本企業を3社紹介します。
① NOCアウトソーシング&コンサルティング
NOCアウトソーシング&コンサルティングは、バックオフィス・BPOのリーディングカンパニーです。受付・一般事務・経理・人事など、総務周辺業務の幅広いアウトソーシングに対応しています。
- 強み:業務改善コンサルティングと現場運営の両面で支援できる体制
- 対応業務:受付、一般事務、経理・人事BPO、コールセンター
- 特徴:NOCグループの豊富な人材供給力と業務管理ノウハウが強み
② コクヨアンドパートナーズ
コクヨアンドパートナーズは、オフィス家具・文具のコクヨグループのサービス会社です。オフィス環境構築から運営管理まで一貫して対応できる点が特徴です。
- 強み:オフィス移転・レイアウト変更からアウトソーシング運営まで一気通貫で対応
- 対応業務:受付、施設管理、備品・消耗品管理、各種事務代行
- 特徴:コクヨグループの調達力を活かしたコスト競争力がある
③ エームサービス
エームサービスは、オフィスサービスの大手企業です。食堂・カフェテリア運営から受付、ファシリティサービスまで、オフィス環境を総合的にサポートします。
- 強み:社員食堂・カフェテリア運営と総務サービスのワンストップ提供
- 対応業務:受付、食堂・カフェ運営、清掃、各種オフィスサービス
- 特徴:大企業・官公庁への豊富な導入実績を持つ
総務全般を委託できる大手企業【外資系企業】
外資系ならではのグローバルスタンダードなFM(ファシリティマネジメント)サービスを提供する企業を2社紹介します。外資系企業や国際基準のFMを求める企業に特に向いています。
④ ジョーンズラングラサール(JLL)
ジョーンズラングラサール(JLL)は、世界80カ国以上で事業を展開するグローバルFMのリーダーです。不動産の戦略的活用から日常的な施設管理まで、統合的なFMサービスを提供します。
- 強み:グローバルレベルのFM標準化・データ活用・コスト最適化
- 対応業務:IFM(統合施設管理)、不動産戦略策定、プロジェクトマネジメント
- 特徴:外資系企業や多拠点グローバル企業との親和性が非常に高い
私自身が勤務する外資系企業でもJLLとの取引経験があり、報告体制やSLAの質の高さには実際に手応えを感じています。
⑤ シービーアールイー(CBRE)
シービーアールイー(CBRE)は、世界最大級の不動産サービス会社です。FMサービス部門では、オフィスの施設管理・環境整備・テナントサービスを包括的に提供しています。
- 強み:不動産戦略とFMの一体的なサービス提供、テクノロジーを活用したスマートビルディング対応
- 対応業務:施設管理、設備保全、ワークプレイス戦略、エネルギーマネジメント
- 特徴:大規模オフィスビル・データセンター管理での実績が豊富
受付業務に強い企業
来客対応・電話取次・入館管理など、受付業務のアウトソーシングに特化した実績のある企業を3社紹介します。企業の顔となる受付だからこそ、専門性の高い企業への委託が品質維持のポイントです。
⑥ パソナ
パソナは、人材サービス大手として幅広い業種への受付アウトソーシングサービスを提供しています。接遇訓練を受けた質の高いスタッフを多数保有しており、急な増員要請にも対応できる体制が強みです。
- 強み:人材供給力が圧倒的に高く、スタッフの急な欠員にも迅速対応
- 対応業務:受付・来客案内、電話取次、入館管理、秘書・総務サポート
- 特徴:研修体制が充実しており、サービス品質のばらつきが少ない
⑦ ANAビジネスソリューション
ANAビジネスソリューションは、ANAグループの総務・BPOサービス会社です。航空会社で培ったホスピタリティとプロフェッショナリズムを活かした受付サービスが最大の特徴です。
- 強み:ANAブランドの高い接遇品質をオフィス受付に導入できる
- 対応業務:受付・案内、電話応対、インフォメーションデスク運営
- 特徴:上場企業・外資系企業の本社受付への導入実績が豊富
「企業の顔」である受付に高いホスピタリティを求める企業には、ANAビジネスソリューションは特に有力な選択肢です。
⑧ 三井不動産ビルマネジメント
三井不動産ビルマネジメントは、三井不動産グループの施設管理会社です。ビル管理のノウハウを活かした受付・テナントサービスが特徴で、大規模ビルのコンシェルジュ型受付運営に定評があります。
- 強み:ビル管理・施設管理と受付業務の一体運営が可能
- 対応業務:受付・コンシェルジュ、入館管理、施設管理
- 特徴:三井不動産グループが保有・管理するビルへの豊富な導入実績
メールルーム業務に強い企業
社内便・外部郵便の仕分け・配送、宅配便管理などのメールルーム業務に特化した企業を2社紹介します。メールルームは地味に見えて、処理ミスが業務に直結する重要な業務です。専門業者への委託でミスゼロ・コスト最適化を実現できます。
⑨ FMサポート21
FMサポート21は、メールルーム業務のアウトソーシングに特化した専門会社です。企業の郵便・宅配便の受取・仕分け・社内配布をプロフェッショナルに担います。
- 強み:メールルーム業務に特化した深い専門ノウハウ
- 対応業務:郵便・宅配便の受取・仕分け・社内配布・発送代行
- 特徴:大手外資系企業・総合商社・金融機関への豊富な導入実績
⑩ 日本カーゴエキスプレス
日本カーゴエキスプレスは、物流・輸送サービスを基盤とした企業内メールルーム運営に対応しています。社内便・外部輸送の一体管理が可能な点が特徴です。
- 強み:物流ノウハウを活かした効率的な社内・社外便の統合管理
- 対応業務:メールルーム運営、社内便輸送、発送代行、文書保管
- 特徴:輸送・物流との連携が強く、発送業務まで一括委託できる
まとめ
この記事では、総務アウトソーシングの基礎知識から費用感、選び方のポイント、そして実績ある大手企業10社を分野別に解説しました。最後に要点をまとめます。
- 総務アウトソーシングは、受付・メールルーム・施設管理など幅広い業務を外部委託できる
- 料金体系は「人員常駐型(月額固定)」が最多で、スタッフ1名あたり月30〜60万円が目安
- 選定時のポイントは「業務専門性」「SLA・報告体制」「BCP対応能力」の3点
- 総務全般ならNOCアウトソーシング&コンサルティング・コクヨアンドパートナーズ・エームサービス
- グローバルFMならJLL・CBREが世界基準のサービスを提供
- 受付に特化するならパソナ・ANAビジネスソリューション・三井不動産ビルマネジメント
- メールルームに特化するならFMサポート21・日本カーゴエキスプレス
総務アウトソーシングは、単なるコスト削減策ではなく、総務部門が戦略的なパートナーとして経営に貢献するための重要な手段です。自社の課題を明確にしたうえで、最適な委託先を選んでください。
「まず何から委託すればいいかわからない」という方は、受付業務やメールルームなど、比較的標準化しやすい業務から小さく始めてみることをおすすめします。最初の一歩が、総務部門の変革につながります。
